SSブログ

『契約の虹』 創世記9:8~13 [礼拝メッセージ]

8月27日礼拝メッセージ(川端伝道師先生)より
LINE_ALBUM_20231219_231219_18.jpg
Ⅰ.心を痛める神様
『主は、地上に人の悪が増大し、その心に図ることがみな、いつも悪に傾くのをご覧になった。それで主は、地上に人を創ったことを悔やみ、心を痛められた。』(創世記6:5~6)
 ノアの箱舟の物語は、絵本や映画などでも馴染み深い物語ですが、同時にかなり誤解されやすい物語の一つでもあると思います。それは人類の堕落に対する神様の厳しい裁き、と言う側面だけが強調されやすいという事です。聖書には『主は⋯心を痛められた。』とあります様に、義なる故に罪を裁くお方であると同時に、愛なる故に悩み、苦しみ、葛藤され、心を痛められるお方として描かれています。罪人である私たち人間は罪の深刻さに無頓着であり、まして神様の心の痛みには鈍感ですが、私たち以上に罪の痛みを知っておられる、神様の人格的な姿をまず覚えたいと思います。

Ⅱ.陸地の上に立つ箱舟
『あなたは自分のために、ゴフェルの木で箱舟を造りなさい。』(創世記6:14)
 聖書に「船」が出てくる時に、私たちはそこに「教会」の姿を重ねることが許されています。陸地に建造される箱舟は、陸地の常識とはかけ離れた異質な共同体、すなわち教会を表していると言えます。異質と言っても、この世から完全に浮いているという事ではなく、しかし、実情はこの世とは全く異なっています。それは、罪に支配されているこの世と、イエス様が支配されている教会の違いと言えます。教会は罪に支配された地上の上に立つ箱舟に例えることが出来ます。箱舟に与えられた本当の使命、すなわち、一人でも多くの方をこの船にお招きすると言う宣教の働きのために、この地に立てられた船の建設に励んで参りたいと思います。

Ⅲ.契約の虹
『わたしは雲の中に、わたしの虹を立てる。それが、わたしと地との間の契約のしるしである。』(創世記9:13)
 洪水ののち、神様は契約のしるしとして空に虹をかけて下さいました。神様はその愛と義を巡る激しい葛藤の中で、人間を罪から救うための方針を転換されました。それが洪水ではなく「虹」なのです。虹は原文では「弓」と言う語彙が用いられており、『私は、雲と雲の間に弓を置く。』と言う意味になります。その弓の形状から矢の向きは天に向けられている事が分ります。神はご自身の御子、イエス様が十字架の上でその身を滅ぼすことによって人間をその罪から救うと言う計画に方針転換されたのです。神の一方的な愛のゆえに、罪人に過ぎない私たちを再び受け入れようと、愛と義の葛藤を乗り越えて下さって、虹と言う形で神様の愛のしるしを示されたのです。私たちも、この愛に突き動かされて、神様を愛する道を日々、選び取っていく者とさせて頂きましょう。