SSブログ

「アクラとプリスキラ・家の教会」使徒18:18〜28 [礼拝メッセージ]

1月19日礼拝メッセージ(野口牧師先生)より

0119.jpg


 伝道旅行を続けるパウロは、コリントでアクラとプリスキラというクリスチャン夫妻に出会う。彼らの職業はパウロと同じ天幕作りで、彼らはパウロを家に迎え入れ、伝道活動を助けながら一緒に仕事をし、パウロがコリントを去る時には、彼らも同行した。そしてエペソで伝道した後に、パウロはエルサレムを目指して出かけたが、彼らはしばらくエペソに留まり、そこで伝道を続けたのだった。その時彼らは、アポロというユダヤ人に出会う。アポロは主の道の教えを受け、霊に燃えて、イエスのことを教えていたが、ヨハネのバプテスマしか知らなかったので、重要なポイントが欠けていた。それを見たアクラとプリスキラは、公衆の面前でアポロに恥をかかせることにならぬよう、家に招き入れて、正確に彼に説明した。アポロは後にコリント教会で重要な人物となるが、その背後には、このアクラとプリスキラの愛の行動があったのである。
 この夫妻のことは、最初は「アクラとプリスキラ」と書かれているが、途中から「プリスキラとアクラ」に変わり、妻の名が先になっている。これは福音宣教における信徒の働きで、妻のプリスキラがより重要な役割を担い始めたからであろう。このように、賜物の違いによって役割を分担し、それぞれの賜物を活用すれば良いのである。教会をオーケストラに例えるならば、作曲家は神、楽譜は聖書、指揮者は牧師、演奏者は信徒だと言える。それぞれの音色を生かし、調和し合う時に、素晴らしいハーモニーが生まれるのだ。
 アクラとプリスキラが活躍し、福音の真髄を語れたのはなぜだろうか?それは、パウロと一緒に生活し、伝道の手伝いをすることを通して、パウロをモデル(模範)として学んだからであろう。イエスも弟子たちと共に生活し、ご自身がモデルとなることで、弟子たちを教えられた。成長する秘訣の一つは、良きモデルを持つことである。と同時に、パウロがIコリント4:16で「私にならう者となってください。」と言っているように、それぞれがモデルとなることを目指すことも大切である。それは高慢ではなく、信徒一人一人がイエスを見上げ、聖霊に力をいただき、喜んで生活することこそが、周りに影響を与え、人々を引きつけることに繋がるのだ。そのためにも、ぜひ牧場の中で、自分の体験を分かち合ってほしい。苦しんだことのある人は、その体験を分かち合うことで、今度は苦しんでいる人を励ますことができるから。牧場はその実践の場となることができるのだ。